お客様100万人へ。会社の土台づくりと顧客への伴走
「解決よりも伴走なんです。」
お客様10万人は通過点。アーラリンクが目指すのは100万人です。
今回は、お客様100万人を目指す中で避けては通れないコンプライアンスやガバナンスの強化、そしてカスタマーサポートの見直しについて話します。
会社の土台を強くしながら、目の前のお客様にどう伴走していくのか。成長の裏側で大切にしている考えをお届けします。
朝礼の質疑応答をラジオで返す
今回は、朝礼で僕が話した内容に対して届いた、
質問や感想を取り上げていきたいなと思っています。
社内の朝礼で一方的に話しているんですけど、
「気になることがあったら聞いてね」という形にしているんです。
月初に朝礼をするんですけど、
いろんな人が喋るので、質疑応答が結構渋滞するんです。
僕自身も毎週月曜日に話していますし、他の社員も月の中でいろいろ話します。
そこで出た質疑応答に答えていると、気がついたら月末になっていて、
また次の月の朝礼が始まる、みたいな感じになっているんです。
他にも喋りたいことが渋滞しちゃうので、
僕への質疑応答は全部ラジオで吹き込もうと思っています。
このラジオを聞いていれば、質問が必ず返ってくるという形にしようかなと。
ラジオエコシステムですね。
最強のエコシステムを手に入れました。
今回はふたつの質問にお答えしていきます。
①成長するほど、問われる会社の土台
まずは「お客様が10万人に行きそうです」という話についてです。
ただ、僕らが目指しているのは100万人なんです。
なので、達成率は10%です。
だから、もっと僕らはブランドとして強くなっていかなきゃいけない。
もっといいブランドにならなきゃいけない。
「今までと同じようなことをしていても、もっと拡大することはできないですよ」
という話をしました。
その朝礼をした後に届いたレスポンスですね。
「顧客数をさらに拡大する土台として、コンプライアンスの強化が重要になってくると思っています。規模が拡大することによって行政の目が厳しくなり、何らかの処分を受けるようなニュースをよく見ます。バックオフィスの人数を増やしたり、法務部を作ったり、それに伴う採用を行ったり、リスクヘッジについて聞きたいです。」
本当におっしゃる通りです。
実際に、目立ってくると刺されるという話はよくありますよね。
最近だと一番記憶にあるのは、退職代行の「モームリ」とかです。
社内にも言っているんですけど、
僕らには「インパクトIPO」という上場計画があるんですよ。
なので「上場準備をしながらコンプライアンスを整えていく」
というのが正解かなと思っています。
バックオフィス、監査法人、監査役、取締役会、
そういうガバナンス面は日に日に強化しようとしています。
具体的に何をやるかというよりは、
もう全方位的にやらなきゃいけないことをやろうとしている、という感じです。
IPOの時期としては、2028年12月期が申請期の予定で、今進めています。
②カスタマーサポート方針を変える
次は、さっきの「ブランドを強くしていきましょう」という話の中で、
僕が一つ打ち立てた方針についてです。
「カスタマーサポート方針を変える」という話をしたんですね。
どういうことかと言いますと、
まず、カスタマーサポートって、人が人に電話するじゃないですか。
要は電話で解決したいという欲望があるじゃないですか。
早いし、曖昧なこともすっと教えてくれるし、汲み取ってくれるんです。
マイページって、
自分の悩みと合っているものがたまたまあればいいんですけど、
自分の悩みがドンピシャで当たることってあまりないんです。
いわゆる「ユーザー体験として、カスタマーサポートに頼りたい」
というのが僕は結構あるんです。
他社サービスでも寄り添う
例えばGoogleのアカウントとかLINEとか、
いわゆる自社のサービスじゃないものに対しては、
「自社じゃない」「他社のサービスなんて分かりません」
というのを今までは方針としていたんですね。
「他社のコールセンターに電話してください」と。
Appleだったら、Appleのコールセンターがありますし、
Apple製品について聞くなら、
Appleのコールセンターにお客様にかけてもらった方が解決すると思います。
一方で、LINEについての質問とか、Googleの質問って、
LINEやGoogleの有人カスタマーサポートって多分ないんですよ。
だからすぐ見つけられないんです。
今までは「LINEに聞いてください」「Googleに聞いてください」
と言っていましたが、そうすると、
問い合わせフォームなどから聞かなきゃいけない
ということをお客様に案内していたんです。
でもそれって結局、お客様が望んでいる解決じゃないよねと思ったんです。
もっと言うと、今はAIの時代なので、
ちょっと僕らが一生懸命調べれば、ある程度出てくるじゃないですか。
だから、まず一生懸命調べましょうと。
解決だけが満足ではない
これも行動心理学が入る話なんですけど、
「お客様が望んでいるのって本当に解決なのか」という話なんです。
もちろん、解決を望んでいると思います。
でも、丁寧に伴走してくれることも、
実は我々に期待していることなんじゃないかと思ったんです。
例えば家に帰ってきて、家の鍵がないとします。なくしたと。
でも家に入りたいじゃないですか。
そうしたら鍵屋さんを呼びますよね。
鍵屋さんを呼んだ時の目的は、家に入ることです。
ここで、2つの鍵屋さんがいるとしましょう。
1つ目の鍵屋さんは、3分で開けて、2万円請求する。
2つ目の鍵屋さんは、めちゃくちゃ一生懸命やってくれて、
1時間ぐらいかかって、やっとなんとか開いて、2万円請求する。
パッと聞いた感じ、合理的な頭でいくと、3分で開いた方がいいですよね。
だって、開けるということに対して、
3分というタイムパフォーマンスでやってくれているから。
でも実際は、3分で開いた方に2万円払うと、
「3分で2万円も払うの?」と思ってしまうんです。
「簡単な作業じゃん」
「なんでこんなものにお金を払うんだっけ」みたいに思ってしまう。
逆に、もう多分家に入れないんじゃないかと思いながら、
一緒に1時間やっていると「一生懸命やってくれた」ということになるんです。
そうすると「ありがとう」と思いやすいんです。
人間って不思議ですよね。
本当に望んでいるのは、物事の解決だけじゃないんです。
努力バイアスというものもあるんです。
努力しているものはいい、と感じてしまうんですね。
だから、一生懸命努力して、解決までを伴走することが大事なんです。
結局解決しなかったとしても、
「サービス満足度は高くなっているよね」というのが僕が打ち出した方針なんです。
解決よりも伴走する
その方針に対して質問が来ています。
僕らは時速というものも大事にしているので、
「早く対応することと、丁寧にやることは両立するんですか」という質問です。
お客様を待たせてしまうから、早く対応することも必要ですよね。
これに対する回答は「適切な時に適切なことをする」ということです。
例えば、朝10時とか11時ってむちゃくちゃ電話が鳴ってしまうんですよ。
この時はやっぱり時速を早くして、次のお客様につなげる案内をすることが大事です。
だから「1個1個丁寧に調べて」というのはできないんです。
そういう時は折り返しですね。
「ちょっと今、電話が立て込んじゃっているので調べます。
調べて11時、12時に折り返します。ちょっとお待ちください」というのが正解です。
逆に、午後とかは割とゆったり時間が取れるので、
そういう時はずっと時間をかけてもいいから、
お客様に伴走することが大事なんじゃないかと思っています。
「お客様が望んでいるものの最大公約数を取る」ということが大事ですね。
二項対立ではなく状況判断
僕はこのラジオでよく二項対立の話をします。
「速さと丁寧さ」って、水と油の関係にある中で、
時期や状況を切り取って、その時の最適解をやることが大事かなと思っています。
基本的に矛盾を常にはらんでいるから、二項対立が出てくるんだと思います。
でも概ねの方針としては、
午前中など、お客様を待たせてしまっている状況であれば、
案内に時間がかかってしまいそうなものに関しては折り返しをしましょう。
逆に、午後に関してはゆったり時間が取れるので、
お客様と一生懸命向き合いましょうね。
グラデーションですね、ここは。
というのが、方針かなと思っています。
まだ質問はあるので、それはまた次回お答えしていきます。
話し手
高橋 翼
株式会社アーラリンク代表取締役社長
2011年早稲田大学社会科学部卒業。通信事業の将来性と貧困救済の必要性を感じ2013年にアーラリンクを創業。

