僕こそ誰でもスマホの人格だと思っている。

                
そう言いながら、1年ぶりに自分のラジオを聞いた僕は愕然としました。ブランディングを語りながら、僕自身がそのブランドにふさわしい“顔”になれていなかった。声の高さや早口、「俺」「嫁」といった無意識の言葉が、真面目さや誠実さを十分に伝えられていなかったと気づいたんです。
僕こそが誰でもスマホの人格であり、ブランドそのものです。だからこそ、番組名も姿勢もすべてリブランディングします。内向きのラジオから、お客様に直接届ける発信へ。これはアーラリンク、そして誰でもスマホの再設計です。僕が変われば、ブランドの見え方も変わります。

妻と聞いた自分のラジオに愕然

今日はちょっと重大な話があります。このラジオにおいて重大だと思っています。
約1年ぶりに自分のラジオを聞いたんです。なんで聞いたかというと、家族で車に乗っていて帰りが6時間ぐらいかかる渋滞だったんですよ。ちょっと飽きたねってなって、「じゃあ僕のラジオを聞こう」と言ったら、妻が大反対しました。でも一旦聞こうと。それで聞いたんですけど、結論から言うと「これはひどい」でした。

唯一よかったなと思ったのは、妻がニヤニヤしながら僕に「返事がいいね」と言ってくれたことです。でもそれ、車で運転してる僕じゃなくて、ラジオの中の僕の返事なんですよ。つまり、ラジオの僕のほうが普段より返事がいいらしいんです。しかも声の感じが、運転してる僕とラジオで喋ってる僕が同じテンションで、どっちが返事してるのか分からないぐらい変わらない。透明性は高いよねって言われました。それはリアリティとしていいと。
ただ、問題はここからが本題です。

僕がブランドそのもの

ずっと誰でもスマホのブランディングに取り組んでいます。ブランドって、行き着くところ企業活動そのものだと思っていて、特にベンチャー企業は経営者で定義される部分が大きい。僕こそが誰でもスマホの人格だし、僕の発するものがメッセージだと思ってるんです。

僕を知っている人から見ると、僕の印象は「真面目」「ストイック」なんですよ。朝早く起きて仕事をする、月300時間働く、お酒をやめる、タバコをやめる、YouTubeに時間を溶かさないようにする。欲に流されそうなところを流されないようにしている。嘘もつかないし、誠実だと思われているはずです。
でも、ラジオを聞くとそれが伝わっていない。内容というより、雰囲気です。僕は喋りがちょっとおちゃめな感じなんですよ。「意外と真面目なんです」というギャップを自分で楽しんでいたところがありました。ギャップって面白いじゃないですか?

でも、誰でもスマホの社長として、それはまずいと思いました。誠実さや真面目さを大事にしている会社なのに、僕からそれが伝わらない。これに非常にまずさを感じました。

文化資本の低さという自覚

ラジオを聞いて自分で思ったのは、「文化資本が低い」でした。もっと言うと、育ちが悪い感じが出ている。
普通の家に生まれて、物心ついた時から麻雀に傾倒して、高校生の頃は近代麻雀、ヤングマガジン、ヤングジャンプを愛読して。いまだに週1回、TVerで「座王」という千原ジュニアさんMCのバラエティー番組を見ています。400回全部見ています。「にけつッ!!」も好きです。千原ジュニアさんとケンドーコバヤシさんが台本なしで喋るあのスタイルにリスペクトがあって、だからこのラジオも台本なしでやっているんです。 

でも、書道もしていないし、詫び寂びも知らないし、武道もやっていない。いわゆる「ちゃんとした感」がない。僕が自信を持って言える育ちの良さは、魚をきれいに食べられることぐらいです。それぐらいなんです。

妻からの鋭い指摘

妻からの指摘は明確でした。声が高い。感情が乗るとどんどん高くなる。
早口になる。1分間に喋るワード数が多すぎる。「なんであなたはああやって淡々と低い声で喋れないの?」と二宮さんと比較されました。

さらに言葉遣いです。「めっちゃ」「超」「マジ」「嫁」一人称が「俺」、相槌が「うん うん」「そっすね」あと語尾を伸ばす。これ、全部出てるんです。僕は透明であるということに価値観を感じているので、初対面でも「嫁」と言うし、取り繕わない。それが良さだと思っていました。  
でも、顔を知らないリスナーからすると、「湘南の風感」「やんちゃ感」が出てしまう。田舎のお兄ちゃんが一生懸命やっているブランドに見えてしまう。これはよくない。

お客様基準の発信へ

ここが結構大事な話なんですけど、僕は今までこのラジオって、求職者とか社員をどこか意識してたんですよね。でも今は事業フェーズが変わってきています。誰でもスマホのブランディングを考えるっていう流れがずっとある。お客さんというか、消費者を意識して喋るべきフェーズになってきた。

それで言うと、もしこのラジオを誰でもスマホのホームページにアーカイブして載せるってなったら、今の僕のままだとお客様に誤解を与えるなと思ったんです。僕が会社で「ルールは絶対守りましょう」と言って誠実にやってるつもりでも、初見のお客様にそれが伝わりにくい。「俺」って言って、「そっすね」って言って、「うんうん」って言ってたら、「田舎のお兄ちゃんが頑張ってるサービス」みたいに見える可能性がある。

番組から始めるリブランディング

だから、まずこの「スーパークレイジーソーシャルベンチャー」自体をリブランディングしていく話になりました。もし誰でもスマホのホームページにこのアーカイブを出すとして、そこに「スーパークレイジーソーシャルベンチャー」って書いてあったら、スーパークレイジーな会社、スーパークレイジーなサービスだと思われる。これは良くない。

だからキーワードとして「誰でもスマホ」がちゃんと入っていて、誰でもスマホの活動を届ける目的に変える。そして、誰でもスマホのホームページにアーカイブとして載せる。僕が大事にしている透明性の価値観も、お客様向けに活かしたいんです。僕らの社内では厳しいトレーニングをして、成長のためにみんな頑張ってるってこともお客様に届いてほしい。
日本企業は、経営者が表に出てお客様に向けて発信するケースが少ない。それが課題だって言われたりする。だから僕は率先して、お客様に語る目的でやりたい。

僕の中では、いちばん厳しいお客様は妻だと思ってます。まずは近い人が聞いて「怒らない」、悪い意味で「引っかからない」状態を作らないといけないってことです。そこがクリアできたら次。実際使ってくれているお客様に届けるためにも、まず妻の反応を超えないといけない。
もう次回から変えます。思い立ったが吉日なんで。だから次回から、番組名から何から変わります。

話し手

高橋 翼

株式会社アーラリンク代表取締役社長

2011年早稲田大学社会科学部卒業。通信事業の将来性と貧困救済の必要性を感じ2013年にアーラリンクを創業。