#42 採用市場のNGワードを深堀り!経営者が発信する事の大切さ-煙草を吸う人はアーラリンクにふさわしくない

採用市場で広まる「書いてはいけないNGワード」。ポジティブに見える表現が、なぜ疑われるのか。その裏には企業文化や教育体制の不足を映す背景があります。高橋さんの視点で本当に伝えるべきことを整理します。

採用で広まる「NGワード」とは

最近、求人票や採用サイトに「NGワード」があるらしい。例えばアットホームな職場、顧客第一主義、働きやすい…など。

さらに写真にもNGがあり、ガッツポーズをしている先輩の写真や、中高年以上の集合写真など面白いと思いました。

アットホームは本当に危険なのか

「アットホームな職場です」は、魅力を訴求できない会社が使う常套句(笑)実際にはサービス残業や飲み会強制が多いとか、上司が過剰に干渉してくるイメージもあるみたいですね。

ある社長は、現場に足を運んで会話し、風通しの良さをアピールしたくて「アットホーム」しか出てこなかったそうです。

アーラリンクはアットホームじゃない

僕の会社アーラリンクでは「アットホーム」は使わないですね。むしろ、きびきびしている会社でありたいと思っています。

会社には個人 人格と会社人格があって分けて考えるべきだと思うんですよ。もし個人 人格の集まりになってしまったら、会社に行きたくなくなると思うんですよね。

だから僕は「アットホーム」とは書かないですね。

ラジオ発信をなぜするのか

求人票などの文面で会社を推察するのは難しい…。だからこそ社長がラジオでいっぱい喋って採用のミスマッチをなくしたい。

僕はこの番組で40回以上喋っていて、情報量が多すぎるくらい(笑)でも、その中で共感してくれる人が出てきてくれればいい。アットホームな職場と一言で言うより、ずっと伝わると思いますね。

「未経験・初心者歓迎」はなぜNGなのか

「やる気があれば未経験歓迎」ってNGらしい….僕は普通にいいと思うんですよね。ただ解説として「教育体制が薄い会社」と受け取られるそう。「初心者でも大歓迎」も同じで、初心者ばかりの会社に見えるそう。

「ほんとかな」と僕は思うが、結局は教育体制とセットで伝えないと誤解されちゃうってことですよね。

ブラック企業の定義をどう考えるか

「やる気があれば歓迎」という言葉をブラックと言う人がいるじゃないですか。でも、僕はブラック企業の定義は法律違反だと思っています。残業代を払わないとか…それは完全にアウトです。

でも「頑張ることを求められる会社」をブラックと呼ぶなら、むしろ僕は喜んでブラック企業と呼ばれたいですね。一生懸命やらないと何も達成できないじゃないですか。

若手活躍中という言葉の意味

「若手が活躍中」って言葉がNGらしいんですけど、僕は全然いいと思うんですよね。理由は「人件費を抑えている」「30代以上は対象外」と見られるからだとか。

でも最近は若い人も給与が高いですけどね…若い人が責任を持って挑戦できるのはすごくいいことじゃないですか?

裁量を持って働けるという表現について

「裁量を持って働けます」という表現もNG。理由は「実態は丸投げの場合が多い」から。実際に裁量は結果を出した人に与えられるものですからね。

だから「結果を出した人には裁量権がある」と書けばいい。責任とセットで伝えることが大事だと思います。

タバコ休憩が許せない理由

実は僕が強く思っているのは「タバコを吸う人は合わない」ということ。昔は僕も吸っていましたが、今は本当に許せないんですよ。仕事中のタバコ休憩だけが特別に許されるのは理不尽じゃないですか?

幹部陣も同じ考えで、仕事中に喫煙所へ行く社員を見ると「もう終わったな」と感じるくらいです。本音では「タバコを吸う人はうちに来ないで欲しい」と伝えたいなぁと思っています。

結局はミスマッチをなくす為に

求人票に書けないことこそ、僕はラジオで伝えるようにしています。形式的な言葉よりも、社長としての本音を話すことが大事だと思うんです。どんな人と働きたいのか、逆にどんな人とは合わないのかを率直に話すことで、入社後のミスマッチを減らせると思うんですよ。

そういう発信を続けることで、社内でも価値観が自然と共有されて、みんなが働きやすい環境ができていくんですよね。

社長へのフィット感が最も重要

ベンチャーで働く上で一番大事なのは、やっぱり社長とのフィット感です。最終的な決定は社長が下すので、社長を好きになれない人はきついと思います。

僕自身も、自分を好きじゃない人を教育して抜擢するのは正直辛いです。逆に好意を持ってくれる人には自然と良いことをしてあげたくなる。

だからこそ「社長を好きになれるかどうか」がベンチャーで働く重要なポイントだと思います。

愛され、愛する関係を築くために

もちろん社長側も社員を愛する努力はします。ただ「好き」という気持ちはロジックではなくフィーリングなんですよね。感情を持てるかどうかで働きやすさは大きく変わります。

だから企業はそのフィーリングのきっかけを提供するべきです。僕にとって、このラジオがその役割を果たしています。

価値観をオープンに発信することで、共感できる人が自然と集まってくれる。そんな会社でありたいと考えています。

話し手

高橋 翼

株式会社アーラリンク代表取締役社長

2011年早稲田大学社会科学部卒業。通信事業の将来性と貧困救済の必要性を感じ2013年にアーラリンクを創業。