#36 ”覚悟”を固める内定者研修

「ファーストキャリアって、本当に大事なんです」
──内定者向けに実施されているアーラリンク独自の研修。そのテーマの一つは「ベンチャーであることを知る」というもの。
裁量の裏にある“責任”や、成長に必要な“覚悟”など、想像とのギャップを一つずつ埋めていく構成に。
学生たちが「本当にここでやっていけるか?」を深く問い直すワークの中には、ベンチャーで働くということのリアルが詰まっている。

「ベンチャーであることを知る」内定者研修

今、26卒向けに「ベンチャーであることを知る」というコンセプトの内定者研修をやっています。

2Daysのインターンでは「お客様を知る」というコンセプトですが、この2つが新卒採用で大事だと思っています。

ベンチャー企業って何?まずは想像からスタート

最初にやるのは「ベンチャー企業について想像していることを30個書いてください」っていうワークです。

自分が思ってるイメージを一回テーブルに出す。その上で『ベンチャーの作法』っていうエッジの利いた本を読んでもらう。

読んだ内容と最初の想像のギャップに自分で気づいてもらう構成です。

裁量は結果を出した人に与えらえる

学生がベンチャーに持ってるイメージで多いのが「裁量がある」ってこと。ただ、裁量って結果を出した人にしか与えられないんですよね。

自由に見えるけど、実は責任がめちゃくちゃ重い。そこがギャップになってることが多いですね。

裁量を持つことは人間の根源的欲求かもしれない

なんでそんなに裁量に惹かれるのかって考えると、やっぱり「自分でコントロールできてる」っていうのが、やりがいや幸福感にも繋がってくる。

だから裁量が欲しいっていうのは、実は本能的な欲求なのかもしれないですね。

自動的に成長できると思ったら間違い

「ベンチャーに入れば成長できる」っていう期待もよくある。でも環境が勝手に成長させてくれるものじゃない。

自分で意思決定して、がむしゃらに努力して、結果を出す覚悟がなきゃダメなんです。そこに気づけるかどうかがすごく重要です。

「ベンチャーに入るんだよ」という覚悟を確認する

アーラリンクがベンチャーだと言ってもピンとこない。だからこの研修ではベンチャー企業というものをまずは知ってもらう。

知った上で、面白そうだな、不安だな、嫌だなと思ったことを吐き出してもらって、今のうちにちゃんと向き合ってもらいます。

ベンチャーの世界では「過程」は評価されない

学生がショックを受けるポイントの一つに「過程よりも結果を見る」っていうのがあります。「頑張ったのに評価されないんですか?」って。

結果にコミットするために過程を見ますが、本質は結果だと思っています。

優しさは責任を取ってくれない

「優しい上司がいい」っていうのもよくある話。でも優しいだけの人って責任は取ってくれない。

せっかく厳しい環境に身を置いて成長したいと入ってきても、優しさに慣れてしまうとぬるま湯から出られなくなっちゃいます。

ポジティブじゃないと成果は出ないのか?

「ポジティブな人しか成果を出せない」っていうのも、学生を心配させる部分です。結果を出すために失敗を前向きに捉え続けられるかどうか。

若い子たちは失敗を恐れたり、悪ととらえている人たちが多いと思います。極端な話、会社がつぶれなきゃ失敗じゃないし、自分が成長しない方がよほど失敗な気がします。

「覚悟」が持てるかどうかを問い直す時間

この研修では、過去に自分が出した結果と、その時にどういう人生哲学や意識があったから結果を出せたのかということを思い返してもらう。

そして、アーラリンクに入ったらどういう人生哲学や意識で結果を出すのかを、過去と未来を結び付けて考えてもらいます。

アーラリンクで結果が出せそうかどうかを確認して、改めて覚悟を決めてもらいます。

ファーストキャリアがその後の人生を決める

ファーストキャリアってめちゃくちゃ大事だと思ってます。楽しいとかやりがいがあるって思えるかどうか。

最初に良い仕事哲学を持てると、人生にとって仕事が楽しいものと思えるし、その後40年ある仕事人生が大きく変わると思っています。

覚悟が持てたら、もう一度決めよう──ここで働くかどうか

アーラリンクに入って活躍できるかどうかの覚悟が、もし持てなかったのなら、もう一度就活してもいい。

でも持てたのなら、この会社で頑張って結果を出してほしい。そして良いファーストキャリアを形成して欲しいですね。

話し手

高橋 翼

株式会社アーラリンク代表取締役社長

2011年早稲田大学社会科学部卒業。通信事業の将来性と貧困救済の必要性を感じ2013年にアーラリンクを創業。